卯月五日・二〇一〇 #523

「それは持っていてくださらない」取り落としそうになった。まさか、死から最も遠い筈のあなた方が。婦人は莞爾として「そのかわり、」その依頼には驚くよりほかなかった。傀儡の核に仄かに光る、その卵を使えと云うのだ。「まだ孵るにはしばらくあるの、けれど」──そう云うことか

願いと、代償。「もうひとりの女王」は、何を望むと云うのか。と云う訳でちまちま続いてます。