卯月四日・二〇一〇 #521

数多の力ある鉱物から幻想を抽出し具現化し、その姿を記憶し、定着させる。そうして生み出されるのが磧剣と呼ばれるモノだ。抽出した鉱物自体が触媒となり、所持者の思念を糧に、その幻想をも組み込んで再構築する。ゆえに同じ触媒からでも二つとして同じカタチになることはない。

磧剣を鍛てる者はそう多くはない。鍛冶の技と錬金術を一通り修めている必要があるから──と云う訳でやや閑話休題的な解説ではあるけれど。