神無月十一日・二〇〇九 #171

その人は怒っているのかな。風邪を引いて寝込んでいたら、いつにない真顔で訪ねてきてこう云うのだ、「赦してあげません。大目玉ですよ」と。そう告げてしばし、台所の物音が子守唄。目が覚めたら、悪戯っぽい視線で「ほら、大目玉です」みれば、白いゼリーに黄桃の半切りがぷかり。

自身が風邪を引いてしまい、願望がだだ漏れに。