皐月十四日・二〇一〇 #569

かち、と窓辺で音がする。硝子の水風船が、薄い夜灯りに揺れている。冷えも、するはずだ。瓶から出た錠剤をブチ撒ける。白と、黒。机の上では、悪趣味な糖衣が陣取り合戦を始めている。ひと掴み、流し込む。あまりに明るいので、窓から空を見た。月は、ない。#twnvday

「毎月14日はついのべの日」と云うことでいろいろとお題が出て、それを取り込んで書いてみよう、てな流れになっている。今回用いた「碁石」「温度計」「朔」以外にもいろいろとあったのだが、アレもこれもと詰め込める程器用ではない為使いたいものだけにしておいた。