睦月廿二日・二〇一〇 #447

大門を潜れば左右より喧噪。古今東西絶えたことはないであろうお決まりのそれも、初めての地となれば勝手が違う。きちんと大路を歩いていた筈が、声も退いてはたと気づく、ここは何処の細道か。なにか、お困りですか。屈託なく微笑む娘に些か締まらぬ表情で道案内を頼む羽目になる。

ばつの悪い、邂逅。