如月四日・二〇一〇 #469

「生かす」は「逝かす」也、と習うてきた。其れはまた、世の枝払いであると。教えに従い、鎮護に請われ、仇なす枝の輩をこの手に掛け続けてきた半生である。理想など、何処に有ろう。命を乞われた事とて数えも付かぬ。黙して刃を、振るい続けたのだ。その日、その女に遭うまでは。

何の気なしに思いついた言葉を並べてみた。深い意味や他意はなるたけ省いたつもりだが。