如月朔日・二〇一〇 #466

魔女の棲む森、と人は云う。石の魔女、と。老婆の他に、赤い髪の娘と、少年が一人。人の立ち入らぬ森深く、住んでいた。遠い日に交わした約束の代償は幾らでも得られたであろうに、老婆はついぞ求めぬままに世を去った。程なく、森から翔け上がる蒼紅の双竜を見たものがあると聞く。

こっそり続編と云うか後日譚みたいな話を書いている。