睦月廿九日・二〇一〇 #459

雪の降らなかった街では春を告げる鳥が戸惑っている。何となくさえずってみたら急に空気が温んで、びっくりしたので黙ってみたら一気に真冬の空に逆戻り。さえずるべきか、黙っているべきか。目安がないと戸惑っている。戸惑った挙句、春を告げそびれるんじゃないかと畏れている。

何となく行きつ戻りつする気温に業を煮やして書いたもの。