師走廿六日・二〇〇九 #418

博物局員はまだ幼い少年達に静かに語る。自らが見てきた一部始終を、今は亡きもの、時の一隅で見たそれを。それは幾度目かの世の黄昏を彷徨うもの、巨いなるもの、かつて「陸獣」と呼ばれたもの。最後のそれの、その最期を看取ってきたと、静かに語る。子らは黙る。静かな木漏れ陽。

@odaidepon「黄昏の動物の物語」。お題にかこつけつつもひとりシェアードワールド化が静かに進行中。