師走十八日・二〇〇九 #401

娘が本棚の奥から持ってきた本。懐かしいそれはきみにはまだ難し過ぎるよ、とふと思い出す。確かこれを彼女から借りていた時に、そっと一通の手紙を忍ばせた筈だ。朧げな記憶を頼りに開くが、ない。あった形跡はあるのに「何をお探しかしら?」きみの指先でひらひら、あの鯨の便箋。

@odaidepon「世界の中心で愛を叫んだ博物誌と忘れられた鯨の物語」。家族が世界の中心でいいじゃない。きっとこのあと「あああーー!!」とでも叫ぶんだよこの父さんは。